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日焼けは火傷  (予防と対策)

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    メラニン色素が足りないのか、日に焼けると赤く腫れるだけで肌は小麦色に成らない。
    梅雨が終わると夏本番、日焼けの対策が重要になってきます。

    という事で、今回は日焼けとその予防・対策をまとめる。


    日焼け

    正確には、「日光皮膚炎」と言われる、紫外線による火傷です。



    日焼けの種類

    ・サンバーン(日光皮膚炎)

    皮膚の表面の炎症、痛み、湿疹、水ぶくれなどを起こす。
    紫外線を浴びてから2〜6時間で症状を発し、8〜24時間でピーク
    メラニン色素が少ない色白の人は、強く症状が出やすい。



    ・サンタン(色素沈着)
    サンバーンの後に皮膚を紫外線から守るためにメラニン色素が皮膚に沈着
    サンバーンの炎症が収まった後に、メラノサイトでメラニン色素が多量に作られ、
    皮膚が褐色になる。(数週間程度続く)
    最終的に色素は角質層と一緒に剥がれるが、そのまま残りシミに成る事がある



    体質により、サンタンに成らない人や、サンバーン無く直ぐにサンタンになる人も居る。 



    紫外線の種類


    ・UVA(紫外線A波)

    A波は真皮まで達し、皮膚細胞を傷つける
    A波からの被害を防ぐために真皮に有るメラノサイトから多量の色素が放出される。
    サンタンを引き起こす原因。



    ・UVB(紫外線B波)

    B波は真皮に有る毛細血管を刺激し炎症反応を起こす。
    B波によるダメージは皮膚細胞のDNAの損傷に至ることがあるため、
    皮膚がんや日光角化症になる原因。(サンバーンを起こし易い人は注意




    日焼け止めの種類

    日焼け止めにも2種類あります。



    ・紫外線吸収剤

    皮膚表面に塗る事で、紫外線を吸収し皮膚の内側に届かないようにする。
    紫外線防止の能力は強いが、肌への負担は散乱タイプより強い。
    成分にパラアミン安息香酸誘導体、けい皮酸誘導体などが使われる。



    ・紫外線散乱剤

    皮膚表面に塗る事で、紫外線を反射し皮膚の内側に届かないようにする。
    吸収タイプより肌への負担が少ないため、肌が弱い人でも使える。
    成分に酸化亜鉛、酸化チタンなどが使われている。



    日焼け止めの性能を表す値も2種類有ります。



    ・SPF(Sun Protection Factor)

    UVB(紫外線B波)
    を防ぐ効果を表す数値。(SPF:2〜50)
    SPF2で何も対策していない場合の2倍の防御力SPF50なら50倍と言う事に成る。



    ・PA(Protection Grade of UVA)

    UVA(紫外線A波)を防ぐ効果を記号化した物。(PA:+、++、+++)
    +の数が多いほどUVAを防ぐ効果が高い



    どちらも効果が強くなるほど、肌への負担が大きくなります。
    自分の肌に合ったタイプと強さで選択しましょう。



    日焼けの応急処置

    ・サンバーンになったとき

    水を絞ったタオルや保冷剤、冷水シャワーなどで患部を冷やし、日焼け用のローションを塗る。
    ただし、皮膚が炎症を起こしているので、強く擦ったり叩いたりすると症状が悪化するので注意。
    頭痛や吐き気が発症したりいつまでも炎症や痛みが引かない時は医療機関を受診する。



    ・サンタンになったとき

    皮膚の水分が失われ乾燥した状態になるので、化粧水で水分補給をした後、
    保湿クリームなどで肌を保湿する。



    ・サンタンを抑える(メラニン色素の生成抑制)

    ビタミンC
    はメラニン色素の生成を抑制するので、柑橘類、トマト、ジャガイモなどでビタミンCを補給。



    以上、日焼け関連をまとめました。

    ビタミンCの摂取を抑え、反射タイプ+SPFの強い物を使えば、もしかして褐色の肌に・・・
    と思ったけど、そこまで求めてる物でも無いので今年も普通に日焼け対策です!



    怖い感染症  4   (死の危険性がある感染症)

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      今回は死に至る可能性もあり、発症により受けるダメージが大きい物です。


      クリミア・コンゴ出血熱

      【致死率15〜30%

      【病原体】クリミア・コンゴ出血熱ウイルス

      【分布】アフリカ・アジア・ヨーロッパ

      【潜伏期間】3〜12日

      【症状】初期症状は発熱、頭痛、筋肉痛、腰痛、関節痛が見られ、重症化すると様々な場所で出血する。
           肝腎不全や消化器官出血により、死に至ることがある。

      【治療法】特別な治療法なし、リバビリン投与による回復効果(ウイルス増殖抑制)が確認されている
            予防ワクチンはない

      【詳細】
      ダニが媒介して感染(ダニに噛まれる、つぶすなど体液に接触して感染)
      感染動物の血液、分泌物、排泄物への接触でも感染。
      アメリカ大陸には存在しない。
      空気感染は確認されていない。
      感染者の発症率は20%程度、発症による後遺症は確認されていない。
      マスクや手袋などの物理的接触回避が効果的



       
      急性灰白髄炎(ポリオ) 

      【致死率】15〜30%(成人)

      【病原体】ポリオウイルス

      【分布】アジア・アフリカ

      【潜伏期間】7〜14日

      【症状】感染者の95%は発症しない。
           5%で発熱、頭痛、咽頭痛、嘔吐などの風邪の症状を示して終わる。(稀に麻痺を伴わない髄膜炎が見られる)
           感染者の1%前後に、重症化が見られ上記症状の後に、四肢の非対称な弛緩性麻痺が見られ、
           反射消失、筋肉痛、筋痙攣、発語、呼吸、嚥下に障害が起きる。
           多くの場合は麻痺は回復するが、発祥から12ヶ月しても麻痺などが残る場合は後遺症が残る。
           死亡率は子供よりも成人の方が高い(子供2〜5% 、成人15〜30%)


      【治療法】特別な治療法はない、対処療法として気管切開や挿管、呼吸補助などを行う
             有効なワクチンが有る(IPV・OPV)

      【詳細】
      ウイルスはアルコール、エーテル、界面活性化剤では不活化されなが、熱、塩素、紫外線により不活化される。
      経口感染後、喉や小腸で増殖しリンパ節を介して血流にのり、
      脊髄や脳幹などの中枢神経の運動神経ニューロンを破壊する。
      WHOが天然痘を撲滅した後に、根絶対策を強化している感染症。
      経済・政治的な問題で対策が進んでいない地域がある(アフリカ、南、東アジア)
      予防ワクチン接種により、日本では野生型ポリオウイルスによる発症は根絶された。
      ワクチンからの二次感染が稀に確認される。
      2000年の京都会議で、西太平洋地域のポリオ根絶宣言がなされた。




      レジオネラ症

      【致死率】
      15〜30%(脳炎時)

      【病原体】レジオネラ属菌

      【分布】世界中

      【潜伏期間】2〜10日 

      【症状】突然の発熱、悪寒、筋肉痛を起こすが直ぐに回復する(ポンティアック熱:発症率95%)
           3〜10%で頭痛、食欲不振、筋肉痛、倦怠感の初期症状から、乾性咳嗽、高熱、悪寒、胸痛を起こし、
           昏睡、幻覚、四肢の振せん等の中枢神経への症状が見られ、レジオネラ肺炎を発症、死に至ることがある。


      【治療法】エリスロマイシン、リファンビシン、ニューキノロンなどの抗菌薬の投与が必要
             (未投与の場合、死亡率が高くなる

      【詳細】
      様々な環境に普通に存在する菌
      循環水利用の風呂や、噴水、ジャグジー、加湿器などのエアロゾルが発生しやすい環境を好む。
      人-人感染は確認されていない。
      発生しやすい環境にある水の殺菌や換水が重要




      アライグマ蛔虫症
       
      【致死率】25%

      【病原体】アライグマ蛔虫

      【分布】アメリカ

      【潜伏期間】11〜14日

      【症状】幼虫の移行部により症状が違う
           神経幼虫移行症:髄膜脳炎を起こし死に至るか、回復しても発育障害、神経障害が残る。
           眼幼虫移行症:網膜炎を起こし、視力障害や失明することがある。
           
      【治療法】幼虫による中枢神経への進入後の障害への有効治療はない
            感染後、中枢神経へ侵入する前に抗線虫剤で駆除する事で、障害を回避できる。
            (アルベンダゾール 10日間投与)

      【詳細】
      アライグマ以外の動物では成虫に成らない。(アライグマには無害)
      人が卵を経口摂取した場合、体内で幼虫になるが成虫にならず体内を移動し、強い症状を発する(幼虫移行症)
      日本で野生アライグマが増えているが、日本の野生アライグマから回虫寄生は確認されていない。
      アメリカのアライグマからの感染は確認されている。
      人-人感染は確認されていない
      アライグマ体内の幼虫、成虫の駆除は抗線虫剤が有効
      環境下の虫卵の駆除に有効な薬剤は無く、煮沸・焼却等の高温処理のみ有効
      野生のアライグマとの直接接触を避け、糞がある場所へ近づかないことが必要




      マールブルグ病

      【致死率】23〜25%

      【病原体】マールブルグウイルス

      【分布】アフリカ

      【潜伏期間】3〜10日

      【症状】初期症状は発熱、頭痛、筋肉痛、皮膚粘膜発疹、咽頭痛、
           症状が進行し下痢、暗赤色丘疹が毛根周辺に現れ、
           重症化すると吐血、黄疸、腸管出血など起こし、死に至ることがある。

      【治療法】特別な治療法はない、対処療法のみ
            有効な予防ワクチンは無く、患者に触れた医療関係者も監視下に置く。

      【詳細】
      ミドリザル出血熱とも呼ばれる。
      1967年研究用に解剖したミドリザルの血液に触れた研究者に発症したのが初確認。(西ドイツ マールブルク)
      エボラ出血熱のような大量感染の例はない。
      サルが感染源として確認されているのは、1967年の例のみで、その後の発生にはサルとの接触は確認されていない。
      自然界での宿主、人への感染経路は確認されていない。




      熱帯熱マラリア

      【致死率】20%(脳性時)

      【病原体】マラリア原虫

      【分布】アジア・アフリカ・南アメリカ・オセアニア

      【潜伏期間】7〜21日

      【症状】初期症状として発熱、倦怠感、頭痛、筋肉痛、関節痛、嘔吐、下痢、腹痛などが見られ、
           重症化すると脳症、腎症、肺水腫、重症貧血、低血糖、黒水熱を起こし死に至ることがある。

      【治療法】他のマラリアに有効なクロロキンは耐性があり効かない
            スルファドキシン・ピリメタミン合剤も耐性があり有効ではない
            メフロキン、キニーネ、ドキシサイクリン、クリンダマイシンが有効
            アトバコン・プログアニル合剤は薬剤耐性を持ったものに有効
            (感染地域により、有効な薬剤が変わる)

      【詳細】
      適切な処理を迅速に行わないと、短期間で重症化し死に至る危険性がある。
      年3〜5億人が罹患し、150〜270万人が死亡(大部分は南アフリカの5歳以下の幼児)
      ハマダラカの唾液腺に生息し、蚊が吸血する時に対象動物の体内に入る。
      体内進入後、肝細胞に進入・分裂し肝細胞を破壊し血中に放出され赤血球に進入し破壊する。




      日本脳炎 

      【致死率20%(発症時)

      【病原体】日本脳炎ウイルス

      【分布】日本・アジア

      【潜伏期間】6〜16日

      【症状】38〜40℃の発熱、頭痛、嘔吐、目眩などの初期症状の後、
           症状が進行すると硬直、光過敏、意識障害、神経障害を起こし、
           重症化すると脳神経症状、不随意運動、麻痺、病的反射などが見られ、
           脳浮腫などを起こし死に至ることがある。
           精神神経学的後遺症が生存者の45〜70%で残る(痙攣、麻痺、精神発達遅滞、精神障害)

      【治療法】特別な治療法なし、対処療法が中心(高熱と痙攣管理)
            症状が出た時は、既に脳にウイルスが達し脳細胞を破壊しているため、発症後の予後は悪い
            ワクチンによる予防が最大の対策。
       
      【詳細】
      コガタアカイエカによって媒介
      日本では、ワクチンの摂取により流行を阻止している。(年間10人以下)
      人-人感染はない
      動物(特に豚)の血中で増殖し蚊の吸血で移動、他の動物に感染する。
      人の体内での増殖は少なく、最終宿主となる。
      感染者の発症率0.1〜1%で、ほとんどは無症状で終わる。



      以上が致死率は低いが、発症するとダメージが大きい感染症です。

      このあたりでも「治療法なし」という物がまだまだ多い感じです。
      今後は致死率は低いけれども、やはり危険な感染症をまとめようと思います。




      怖い感染症  3   (死の危険性がある感染症)

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        今回は、「死の危険性がある感染症」をまとめます。


        レプトスピラ症

        【致死率5〜40%(ワイル病時)

        【病原体】レプトスピラ菌

        【分布】世界中

        【潜伏期間】3〜14日

        【症状】初期症状は風邪のような症状(大体の感染者はここで回復に向う)
             症状が悪化(ワイル病)すると、黄疸、出血、腎障害を発症、最悪死に至る。
         
        【治療法】軽度の場合、ドキシサイクリンの服用が薦められている。
               重度の場合、ペニシリンによる治療を行うが、破壊された菌の成分による発熱や低血圧に注意
               予防ワクチンはあるが、血清形が違う物に感染に対する効果は不明
               予防薬として、ドキシサイクリンの服用の効果が報告されている。

        【詳細】
        感染者中ワイル病まで悪化するのは10%
        ネズミなどの腎臓に保菌され、尿を介して感染する。
        ネズミの尿に汚染された水や土壌により、経口、経皮感染する。(湿度のある環境で数ヶ月生存)」
        日本国内の衛生環境の改善により、感染者及び死亡者は減少している。
        海外では熱帯、亜熱帯地域で大流行することがある。
        海外からの輸入されたペットによる感染に注意が必要。




        回帰熱

        【致死率】4〜40%

        【病原体】回帰熱ボレリア

        【分布】世界中

        【潜伏期間】4〜18日

        【症状】菌血症による発熱期と、無熱期を繰り返す(一週間程度の周期で繰り返す)頭痛、筋肉痛、関節痛、
             状況が悪いと髄膜炎、点状出血、紫斑、結膜炎、肝臓・脾臓の腫大、黄疸が見られ、
             稀に、肝炎、心筋炎、脳出血、脾臓破裂、大葉性肺炎などが見られ、最悪死に至る。     

        【治療法】抗菌薬による治療が有効、ダニ媒介の場合テトラサイクリン、
               シラミ媒介の場合はテトラサイクリンとエリスロマイシンとの併用、またはドキシサイクリンが有効
               予防ワクチンはない

        【詳細】
        げっ歯類、鳥類を保菌者とし、ダニやシラミによって媒介される。
        日本国内では数十年、報告例なし。
        海外から輸入されたペットに注意が必要。
        菌を媒介するダニは「オルニソドロス属」のもので、一般家庭に居るダニとは異なる。
        有効な予防方法はダニやシラミとの接触を避ける事のみ




        ハンタウイルス肺症候群

        【致死率】37%

        【病原体】ハンタウイルス

        【分布】世界中

        【潜伏期間】14日

        【症状】頻呼吸、頻脈、下背部疼痛、38〜40度の発熱、症状が急速に悪化し呼吸困難、
             健康状態により死に至る事も有る。

        【治療法】早期の集中治療、呼吸困難対策を行いながらモニター

        【詳細】
        ネズミを媒介者とし、糞や尿などを含んだ粉塵を吸い込んで感染する。
        衛生環境が良くない地域で発生することが多い。
        ユーラシア大陸に広く分布。
        主要なものは朝鮮半島、中国の北部、極東ロシアに生息するセスジアカネズミを宿主とする。
        日本では1984年、実験室感染者の感染以降報告例は無いが、
        港湾地域のドブネズミがウイルス保持の報告があるので注意。



        東部ウマ脳炎

        【致死率】33%

        【病原体】東部ウマ脳炎ウイルス

        【分布】北アメリカ

        【潜伏期間】4〜15日

        【症状】高熱、悪寒、倦怠感、筋肉痛を生じるが、1〜2週間で回復が、
             悪化すると脳炎を発症し、昏睡し最悪死に至る(50歳以上、15歳以下で起き易い)

        【治療法】治療方法なし、脳炎などに対する対処療法のみ
               予防ワクチンなし

        【詳細】
        鳥と蚊の間で感染環が維持され、やぶ蚊などを介して人に感染。
        脳炎を発症した場合、回復後も神経的後遺症を残すことがある(軽度〜高度)


          

        破傷風

        【致死率】
        30%

        【病原体】破傷風菌

        【分布】世界中

        【潜伏期間】3〜21日

        【症状】第1期、口が開け難くなり食料接種の困難、首筋の張り、寝汗、歯軋り
             第2期、開口障害が悪化、顔面筋の緊張、苦笑するような痙笑(引きつり笑い)
             第3期、頚部硬直、発作的な硬直性痙攣、この時期に呼吸困難で死に至る危険性がある。
             第4期。痙攣は無くなるが、筋の硬直等は残るが回復に向う
             1〜3期までの進展が48時間である場合、致死の確率が高い
             乳幼児の場合、吸乳力の低下が見られ、発症すると致死率は75%

        【治療法】感染部の十分な洗浄、抗菌剤の投与、対処両方として抗痙攣剤の投与、呼吸・血圧の管理が必要
              毒素への対応として、TIGの投与も血中毒素の中和に有効、
              しかし組織に結合後の毒素には無効(早期投与が望ましい)
              予防としてワクチンが有効
         
        【詳細】
        破傷風菌が産出する毒素(神経毒素)が硬直性痙攣を引き起こす。
        菌は土壌に広く存在し、傷口から感染する。(小さな傷からも感染する)
        日本では1995年以降報告なし、世界の新生児の主要死因の一つ(新生児の致死率は75%)
        日本でも、1950年代は致死率80%以上の危険な感染症だったが、
        ワクチンの定期予防接種により致死率は低下(それでも危険性は高い)
        アメリカでは不衛生な注射器(薬物使用)による感染例が増えている。




        劇症型溶血性レンサ球菌感染症

        【致死率】30%

        【病原体】A群溶血性レンサ球菌

        【分布】世界中

        【潜伏期間】2〜5日

        【症状】初期症状に四肢の疼痛、発熱、血圧低下が見られ、発病後数十時間以内に軽部組織壊死、
             急性腎不全、成人型呼吸窮迫症候群、播種性血管内凝固症候群、多臓器不全を起こし、
             ショック状態から死に至る。

        【治療法】抗菌剤としてペニシリン系が第一選択薬、敗血症病態の時はクリンダマイシンを推奨する意見も有り、
               免疫グロブリン製剤の有効性の報告も有る。
               壊死した軽部組織は菌の生息部であるため、切除する必要がある。
               

        【詳細】
        メディアで「人食いバクテリア」と呼ばれている。
        発症すると急激に症状が悪化するので、早急な対応が必要。
        子供から大人まで広く発症するが、30代男性に多い。
        最初の発見は1987年アメリカ、日本では1992年の報告が最初。
        感染源は特定されていない。




        ダニ媒介脳炎(ロシア春夏脳炎)
         
        【致死率】30%

        【病原体】ダニ媒介性フラビウイルス

        【分布】世界中

        【潜伏期間】7〜14日

        【症状】頭痛、発熱、悪心、嘔吐が見られ、悪化すると精神錯乱、昏睡、痙攣、麻痺などの脳炎症状を示し、
             最悪死に至る。

        【治療法】治療薬は無く、対処療法のみ
               有効なワクチンが有る(日本国内未発売)

        【詳細】
        げっ歯類、ダニを宿主とし、マダニを媒介者として感染する。
        日本脳炎と同じフラビウイルス属
        マダニは山林や草原に存在し、家等の管理さた環境にはほとんど生息しない。
        稀に感染したヤギや羊の原乳からも感染する。(無殺菌の場合)





        南米出血熱

        【致死率】30%

        【病原体】アレナウイルス科のウイルス

        【分布】中南アメリカ

        【潜伏期間】7〜14日

        【症状】発熱、筋肉痛、時痛、眼窩後痛、結膜充血、紫斑、リンパ節肥大、
             症状が悪化すると、瀰漫性出血や血管外への漏出性ショック、中枢神経の障害を起こし最悪死に至る。

        【治療法】治療薬は無く、対処療法のみ
               予防ワクチンなし

        【詳細】
        複数の出血熱の総称として南米出血熱と呼ばれている。
        げっ歯類の唾液や排泄物から感染、患者との接触でも感染する。
        流行地に入らないことが重要



        以上が「死の危険性がある感染症」のまとめです。

        最近見つかり、報告例が少ないため原因が特定できていない物や、
        衛生環境によりは感染率が上下するものなど、今後の環境整備や治療法の研究で改善しそうですね。
        梅雨真っ只中ですので、生活環境を綺麗するように心がけましょう!





        怖い感染症  2   (環境により致死率が高くなるもの)

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          今回は、「環境により致死率が高くなる感染症」をまとめます。



          エボラ出血熱 

          【致死率】53〜88% 

          【病原体】エボラウイルス

          【分布】アフリカ

          【潜伏期間】2〜21日

          【症状】初期症状はインフルエンザに似ているが、進行すると頭痛、発熱、腹痛、咽頭痛、筋肉痛、胸部痛などが見られ、
               吐血、歯肉出血、消化管出血を起こし高率で死に至る。
               
          【治療法】根本的治療法なし、解熱や出血止めなどの対処療法のみ
                 有効な予防ワクチンもない

          【詳細】
           ・チンパンジーは宿主ではなく、人間と同じ発症対象(宿主は現在不明)
           ・血液、分泌物、排泄物、唾液などを原因として人-人感染をする      
           ・現在空気感染は確認されていない
           ・治療に当たる医療関係者に感染しやすい
           



          ニパウイルス感染症 
           
          【致死率】40〜75% 

          【病原体】ニパウイルス

          【分布】アジア

          【潜伏期間】4〜18日

          【症状】急激な発熱、頭痛、めまい、嘔吐などの急性脳炎症状を起こす
               悪化すると意識障害、脳幹機能不全を起こし死に至るか、回復しても1割〜2割の確立で神経障害が残る     

          【治療法】急性脳炎の対処方に準じる、リバビリンが有効との報告がある。
                 予防ワクチンはない

          【詳細】
           ・豚の病気が人に感染し重篤かする。(豚の発祥致死率は5%以下)
           ・病原体に感染した豚の排泄物から感染する
           ・人-人の感染は有るが、きわめて低い可能性
           ・宿主はコウモリ 


             
          鳥インフルエンザ(H5N1型)

          【致死率】60%(アジア株)

          【病原体】A型インフルエンザウイルスH5N1型

          【分布】世界中

          【潜伏期間】1〜3日

          【症状】38度以上の発熱、下痢、鼻血、歯肉出血、血痰、呼吸困難を起こし、
               最悪の場合多臓器不全を起こし死に至る

          【治療法】タミフルやリレンザ、オセルタミビルの有効性は認められているが、ウイルスの変化が早いため
                有効性が失われる可能性はある。
                鳥インフルエンザに有効な人用ワクチンはない   
           
          【詳細】
           ・鳥に近いところで作業に重視する人に感染者が多い(鳥-人感染)
           ・病原体に感染した鳥の排泄物、死体、臓器などからまれに感染する
           ・しかし、鳥に接触していない感染例もあるため人-人感染も確率は低いが、有ると疑われている
           ・鳥と接触しないか、触れた後十分な手洗いとうがいで、病原菌の感染を予防することが大事      




          播種性コクシジオイデス症  

          【致死率】50% 

          【病原体】コクシジオイデス

          【分布】南北アメリカ

          【潜伏期間】7〜28日

          【症状】肺の初期感染から全身に分布し、皮膚、皮下組織、骨、関節、肝腎、リンパ組織が侵され、
               脳膜炎を併発して高率で死に至る。

          【治療法】播種性コクシジオイデス症の治療は困難(コクシジオイデス症は治療薬がある)
                 アムフォテリシンBの有効性は確認されているが、肝腎障害の副作用が強いため使用には注意が必要

          【詳細】
           ・コクシジオイデス感染者中の60%が発症し、その内0.5%が播種性コクシジオイデス症を発症する。
           ・半乾燥地帯の風土病、渓谷熱、砂漠リュウマチ、砂漠熱と呼ばれている。
           ・病原体を含む土壌の粉塵を吸引する事で感染する
           ・コクシジオイデスの発症だけの致死率は低く、風邪に似た症状(播種性を発症すると50%)
              
           


          痘そう(天然痘) 

          【致死率】20〜50%

          【病原体】天然痘ウイルス

          【分布】世界中

          【潜伏期間】7〜17日

          【症状】39度以上の急な発熱、頭痛、関節痛、発熱は2〜3日で40度の以上になる
               一度熱が下がり始めると、顔や頭を中心に全身に発疹がでて膿胞する頃また高熱を発する。
               2〜3週間経過後、色素沈着や痕を残し症状は安定するが、痂皮が残った状態では他者に感染するため、
               隔離が必要
               発症後1〜2週間ぐらいでウイルス血症で死に至ることが多い。(他、敗血症、脳炎、丹毒など)

          【治療法】治療は対処療法のみ、予防に種痘が有るが撲滅後行っている国はない

          【詳細】
           ・紀元前から致死性の高い病気としての記録がある     
           ・種痘による予防が極めて有効
           ・1980年WHOにより世界根絶宣言がなされた(撲滅宣言)
           ・天然痘ウイルスはアメリカとロシアの「バイオセーフティレベル4(BSL4)」施設で厳重に保管されている。
           ・万が一バイオテロに利用された場合、有効な治療薬がないため甚大な被害が発生する可能性が高い。




          黄熱  

          【致死率】
          20〜50%(黄疸)

          【病原体】黄熱ウイルス

          【分布】アフリカ・中南アメリカ

          【潜伏期間】3〜6日

          【症状】インフルエンザによく似た初期症状を示し、頭痛、発熱、嘔吐、結膜充血、蛋白尿が見られる。
               重篤化すると「高熱なのに徐脈(48〜52/分)」と言う特徴的な現象が起き、黄疸、出血、蛋白尿が見られ、
               黄疸の末期症状の多臓器不全や敗血症などを起こした場合、高率で死に至る。

          【治療法】治療法は無く、対処療法のみ
                 有効なワクチンがある

          【詳細】
           ・サル、人を宿主として、蚊によって媒介される
           ・人に感染すると致死率は高いが、回復すると終生免疫を得る
           ・黄熱ウイルスは、日本脳炎と同じフラビウイルス属




          以上が「環境により致死率が高くなる感染症」です。

          過去は致死性が高く、恐怖の対象だった病気も治療法や予防法が確立された事で致死率が下がり、
          物によっては撲滅までされています。

          今現在脅威となっている病気も、医学の進歩や環境の改善で回復し易い病気になっていくことでしょう。

          これからも少しずつ感染症について書いて行こうと思います。




          怖い感染症  1  (致死率の高いもの)

          0

            最近、ニュースで瓦礫の撤去作業で「破傷風」に感染したと言う事を聞き、感染症に関して調べてみた。

            色々な物があり、「致死率」の高い物も多くあるが、適切な治療を受ければ致死率や発症率を下げる事ができる。

            これから何回かに分けて「感染症」に関してまとめようと思う。
            ただし、どれ位までまとめるかは現在未定。(途中で飽きる場合も有る)

            と言う事で、まずは「致死率」が極めて高いものを今日はまとめる。


            ※ここで言う「致死率」は「死亡者数/感染者数」
            ※「致死率」は国や地域、医療や衛生の条件、年齢性別、健康状態により変動
            します。



            クロイツフェルト・ヤコブ病
             
            【致死率】100% 

            【病原体】異常プリオン蛋白

            【分布】世界中

            【潜伏期間】2〜30年

            【症状】行動異常、性格変化、認知症(急速な進行、痙攣発作を伴う)、視覚異常、歩行障害
                 発病後半年以内で自発運動不可能になり、1〜2年で全身衰弱、呼吸麻痺、肺炎などで死に至る。

            【治療法】現在治療法なし。候補となる薬の治験中

            【詳細】
             ・脳に異常プリオン蛋白が蓄積して、脳にプリオン症(海綿状の変化)が出現し、脳神経細胞の機能が阻害される。
             ・年間100万人に1人が発症
             ・発症平均年齢は63歳、男性よりも女性にやや多い
             ・感染する機序は分かっていない。
             ・特殊な例として発症後死亡した患者の脳硬膜や角膜の移植による感染、または変異型CJDが知られている。
             ・遺伝性はない




            狂犬病

            【致死率】発症でほぼ100%

            【病原体】狂犬病ウイルス

            【分布】世界中

            【潜伏期間】平均30日

            【症状】咽喉頭の麻痺(唾液が飲み込めなくなる)、過敏反応、狂躁状態
                 最終的に全身麻痺、昏睡状態になり死に至る。 
                 水を飲み込もうとすると、全身に痙縮による激痛が走り飲み込めない(恐水症)

            【治療法】発症後の治療法は無い。
                  発症前に予防ワクチンを接種すれば、ほぼ発症しない(感染前後どちらでも可)

            【備考】
             ・犬だけではなく、全ての哺乳類に感染し発症する。
             ・感染後(感染動物に噛まれた後)の処置は、傷口を丁寧に洗浄しワクチンを5回以上接種する。
             ・ワクチンの接種期間は、感染後0日目、3日目、7日目、14日目、30日目の5回
              場合により90日目に6回目を受ける。
             ・ウイルスは感染した動物の唾液に排出され、中枢神経内で繁殖する。
             ・病気としては4000年前から認識されていた。
             ・現在でも毎年50000人が発病して死亡している。

             


            リッサウイルス感染症

            【致死率】ほぼ100%

            【病原体】 リッサウイルス
             
            【分布】アフリカ・ヨーロッパ・オーストラリア

            【潜伏期間】20〜90日

            【症状】頭痛、発熱、倦怠感、知覚過敏、疼痛、興奮、恐水症、神経錯乱
                 症状は急速に進展し、痙攣、攻撃的神経症、最終的に筋脱力による呼吸困難で死に至る。
                 (発症後1ヶ月前後)
                
            【治療法】発症後の治療法は無い。(極めて少ないが回復した例も有る)
                  予防及び感染後の対処として、狂犬病ワクチンの接種が有効とされている。

            【備考】
             ・狂犬病と症状はほぼ同じで、鑑別が難しい(狂犬病ウイルスもリッサウイルス属)
             ・コウモリによる噛み付きや引っ掻きによる感染(排泄物からの空気感染も指摘されているが未確認)
             ・ワクチンの接種方法、ウイルスの繁殖場所などは狂犬病と同じ
             ・報告例は世界で9例(2010)




            芽殖孤虫症
             
            【致死率】感染判明の100%
             
            【病原体】芽殖孤虫

            【分布】日本・アメリカ・台湾・ベネズエラ (報告例は日本が一番多い) 

            【潜伏期間】不明
             
            【症状】疼痛、かゆみ、嘔吐、言語障害、運動障害
                 最終的に全身(骨も含む)全ての臓器組織が寄生虫によって破壊され死に至る。

            【治療法】有効な治療法無し。
                  寄生虫の幼条虫を体内から摘出できれば良いが、幼条虫自体が分裂して増えるため実質的に不可能
               
            【備考】
             ・世界14例  日本6例(東京3例、京都2例、熊本1例)
              台湾3例、アメリカ2例、パラグアイ1例、ベネズエラ1例
             ・最初の報告が1904年東京、最新の報告は1987年東京
             ・患者の分類に一定性はない(年齢、職業等による偏り無し)
             
             


            マイクロネーマ線虫髄膜脳炎
             
            【致死率】感染判明の100%
             
            【病原体】マイクロネーマ・デレトリックス(線虫)
             
            【分布】アメリカ

            【潜伏期間】不明

            【症状】発熱、意識障害、痙攣等の髄膜刺激症、最終的に脳に障害を起こし死に至る。

            【治療法】現在治療法無し

            【備考】
             ・世界2例 全てアメリカ
             ・報告例が少なく、感染後のメカニズム、治療法などは研究中
             ・寄生虫の進入により白血球の過剰が疑われている
             ・今後の研究により、致死率が下がる可能性は有る




            原発性アメーバ性髄膜脳炎
             
            【致死率】95% 

            【病原体】フォーラーネグレリア

            【分布】世界中

            【潜伏期間】2〜3日

            【症状】嗅覚異常、嘔吐、発熱、頭痛、急速に症状が悪化、脳ヘルニアによる昏睡状態となり、死に至る。

            【治療法】有効な治療法無し
                  現在有効な治療薬の研究中

            【備考】
             ・汚染された水の中に生息するアメーバが鼻粘膜などから侵入する。
             ・患者は子供から若年成人
             ・発症後急激に症状が悪化する



            以上が「致死率」100〜95%の「感染症」です。
            今後は、「致死率」を下げながら、少しずつまとめて行こうと思います。



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